時は90年代。今から20年ほど前、任天堂のスーパーファミコン栄華を極めしころ、うちにメガドライブがやってきた・・・。誇らしく輝く 16-BIT のロゴが眩しい黒い本体。しかもすでに「メガドライブ2」という改良版がとっくに出てたというのに何故だ!? 何故なのだ!?
本日は本当は任天堂のスーパーファミコンを存分に遊びたかったセガをこよなく愛するメガドライバーである僕が選ぶ、おすすめのメガドライブの作品を紹介したい。
初期のものは少なく、ハードが成熟したころのものに偏ってはいる。茶化さずに純粋な心で「スーパーファミコンにも負けないんだ!」と遊んでたものだけを選んだゆえであるためご容赦いただきたい。
また最後の項にはセガファンとしてのメッセージも書いたのでそちらも合わせてお楽しみいただければと思う。
Action アクションゲーム
■1 ガンスターヒーローズ
トレジャーという素晴らしいゲーム製作集団が作った横スクロールアクションゲーム。シンプルな操作性なのに多彩でなめらかな動き。武器の組み合わせで変化する攻撃、火器メインだが投げやスライディングなど肉体を駆使した動きも可能。ワラワラと現れるザコ敵共をブッチ切っていくのが楽しい。2Pの協力プレイも楽しい。
ボスキャラやすごろくステージや、HPの数値表示などいたるところに垣間見れるセンスが素晴らしかった。
メガドライブファン以外にはあまり知られていない本作。是非おすすめしたいスーパーファミコンと真っ向から戦える数少ない作品である。欲を言えばもう少しステージが欲しかったところ。
■2 ソニック・ザ・ヘッジホッグ2
初代ソニック・ザ・ヘッジホッグも面白いのだが、個人的にはこの作品がピーク。特にカジノステージとボーナスステージのキラキラした感じがたまらなく好きだった。上下分割の2P協力プレイも素晴らしい。
セガと言えばソニックという感じでマリオと肩を並べる力を持つキャラだが、そのキャラクターほど続編が盛り上がっていない。超音速アクションの持つジレンマだと思う。3とかナックルズとかもあるが2ほど面白くなかった。スピード感に任せて気持ちよくプレイしたいのだが、スピードに乗って飛ばしてると針にぶっささったり、穴に落ちて死ぬステージ構成が多くて爽快感なかった。せっかくのキャラの活かしきれなさがいかにもセガである。
RPG ロールプレイングゲーム
ファイナルファンタジーやドラゴンクエストのような国民的作品もなく、数も圧倒的にすくないけどいくつかの埋もれた良作がある。
■3 シャイニング・フォース ~神々の遺産~
ファイアーエムブレムのようなシミュレーションRPG。ストーリー、グラフィック、サウンドも最高。難易度は少し高めだったので結構泣きながらレベル上げをした記憶がある。キャラクターも良いキャラクターばかりで誰を戦闘で使うか迷った。ただ主人公が最後に強くなりすぎかも知れない。
続編の「古の封印」からプレイしたけど、1の方が面白かった。メガドライブ以降も色々とシャイニングの冠をつけた作品が出ているが、例にもれず期待を上回ることがなかったのはセガのご愛嬌。
■4 ランドストーカー 〜皇帝の財宝〜
ゼルダのような謎解きアクションRPG(○○のようなと任天堂ソフトで説明してしまうのはくやしいが仕方なし!)、メガドライブにはこのランドストーカーがある。 斜め俯瞰か視点で奥行きを再現するこのアイディアはとても素晴らしいと思う。謎も良いバランスで面白くてわかった時の喜びが大きかった。
ただし操作性がひどい。斜め入力がかなりキツかった。謎が解けても操作で死ぬ。初期メガドライブの純正パッドではなく、6ボタンPADでプレイしないとまともに遊べなかった。凄く面白いのだけどこの操作性に慣れるまで耐えれるかが鍵。
■5 ファンタシースター4 ~千年紀の終わりに~
個人的にはメガドライブで一番面白いRPG、剣とメカと魔法の世界観。アニメーションではないが、絵を漫画のコマのように配してく表現はとても良く十分にのめり込めた。合体技や乗り物などギミックも多彩で好きだった。
ストーリーもかなり綺麗に決まっていて納得だった。よくここまで素晴らしいRPGを作ったもんだ。メガドライブのくせにやるじゃないかと思ったものだ。
このファンタシースターというIPはセガにしては珍しく、オンラインRPGとして形をかえて生き延びることが出来た。
Shooting シューティングゲーム
■6 サンダーフォース Ⅳ
メガドライブの限界を超えたキレイなグラフィック。難易度は激ムズだった。処理落ちが激しくゆっくりになるので、それで進めやすくなってる印象。それでもクリアすることは出来なかった。旧作のⅡ、Ⅲも面白いのだが、そちらは大味な印象も個人的に否めないのでこのⅣがおすすめ。
特筆すべきはハード性能を限界まで引き出した曲とサウンド。オープニングBGMのヘビーメタルリフが最高にカッコイイ。全編通しても作業用BGMにも最適なのではと思う。
Racing レースゲーム
■7 バーチャレーシング
カクカクしたレースゲーム。アーケードの移植だが、その見た目は原始的なものに映る。これでも特殊チップを搭載したカッコイイカートリッジの力により秒間9000ポリゴンを実現している。実際にプレイするとグラフィック以上の高い完成度に驚く。よくメガドライブでここまでのものが作れたなと感嘆する。
ひょっとしてレースゲームで一番長くプレイしたのはこれかもしれない。以降のレースゲームってあからさまなドリフトがテクニックの中心になるんだけど、これはそれが少なくていいかなと思う。
サターンやPS2などの後続ハードにも移植されてるけど、ゲームとしてはなぜかこのメガドライブ版の方が移植度が高い気がするのは不思議。でもしかたない。セガだから。
Battle 対戦格闘
■8 スーパーストリートファイター2
グラフィックと動きは完璧で同時発色数の制約が気にならないほどに美麗。メガドライブの限界を超えている(←こればっかり言っててスミマセン・・・)。スーパーファミコンにも引けをとらないのではないかと思う。
しかし残念なのが声。明らかにザラザラとした酷い音質だった。だがそれも個性に思えて今や愛おしい。メガドライブのザラザラしたボイス。僕がギターのディストーション・サウンドに魅せられるルーツはここにあるのかも知れない(てきとう)
容量は圧巻の40メガ。そういえば当時は容量=凄いゲームという風潮もあったな。 単位はメガバイトではなくてメガビットなんだけど。
Character キャラゲー
キャラゲーといえば今は萌えヲタからの集金手段だが、当時は子供向けアニメのキャラを使った子供だましのゲームのことを指していた。キャラゲーはクソゲーというのは今も昔も定説だが、言葉にとらわれていると思わぬ名作を見逃すこともある。
■9 幽遊白書 ~魔強統一戦~
もうこれは本当に隠れた名作。製作がトレジャーの対戦格闘ゲーム。トレジャーはほんとすごい。大味な操作感というメガドライブ格闘ゲームの常に反して、操作性もかなり良くストレスがたまらない。なにより4人同時対戦がとても画期的で面白かった。スーパーファミコンと違ってコントローラー持ってる子集めるのに苦労したけど。
このゲームのシステムは同じトレジャー製作のセガサターン作品「ガーディアンヒーローズ」に受け継がれていて、そちらも名作なのだけど、対戦バランスの良さではこちらの方が確実に上です。
■10 炎の闘球児 ドッジ弾平
スピード感と必殺技やフォーメーションの気持ちよさがよく出来たドッジボールゲーム。最後のラスボスとしてアメリカチームを率いる二階堂大河が出たときは感動したな。スーパーファミコンのドッジ弾平より面白いのが自慢。基準はソコ。
ゲームの話から離れるけど、ドッジ弾平ってあらためて物凄い名作漫画なのではと思う。ストーリーも熱くて、スピントルネードショットとかスイッチショットとかパワーショットとか必殺技がとにかくカッコイイ。真似しようとしたな。陸王くんとか高山くんとか小学生とは思えないキャラクターも魅力たっぷり。今だったら腐った人たちに愛される作品として盛り上がったんじゃないかな。
いつのまにか弾平の母ちゃんがドストライクゾーンになっており、自分も年を取ったことに気づいた。
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セガをこよなく愛するメガドライバーが選ぶメガドライブの名作10選。
- ガンスターヒーローズ
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ2
- シャイニング・フォース ~神々の遺産~
- ランドストーカー 〜皇帝の財宝〜
- ファンタシースター4 ~千年紀の終わりに~
- サンダーフォース Ⅳ
- バーチャレーシング
- スーパーストリートファイター2
- 幽遊白書 ~魔強統一戦~
- 炎の闘球児 ドッジ弾平
いかがだっただろうか? ちょっと王道すぎた気もする。
ここに紹介しきれない名作ソフトも沢山ある。シルフィード、シャイニング・アンド・ザ・ダークネス、エコーザドルフィン、ゴールデンアックス2、ベア・ナックル、餓狼伝説2、LUNAR エターナルブルー、ガントレット、ぷよぷよ、マイケル・ジャクソンズ ムーンウォーカー!? などなど、メガドライブは最高だ!!
しかし、忘れたくても忘れられないのが影の部分。グラフィック・操作性・サウンドのすべてが雑で大味なクソゲーが良ゲーの20倍くらい存在している。腹が立つくらいにイカれたゲームも多かった。スーパーファミコンに太刀打ちできないのは分かりきっていたさ・・・。
子供の頃は「どういう脳みそをしていたらこんなクソゲーを世に送り出せるのだろう?」と本気で思っていた。大人になるにつれ「事情」があったのだろうなと推察できるようになるのだけど。
愛と悲哀のあるクソゲーネタも盛り上がるだろうけどそちらは他の方に、僕よりもさらにガチなメガドライバーやセガファンに任せたいと思う。
セガを選択したという人生
「セガ」がメインハードだったという人達。あなたの人生は少し苦味のはしったものになってはいないだろうか? 「セガが大好き」の言葉は事実だが、なにか少し含みがあるのではなかろうか? その愛は歪んではいないだろうか?
僕もメガドライブの次は当然のようにセガサターンを選んでしまった。だが次世代機になってもセガはセガだった。テカテカキラキラときれいなエフェクトのプレイステーションに比べてザラついたイナタい画面。次々と送り出されれる独特なセンスの「惜しい」ゲームたち・・・。
「セガ」は何も変わってはいなかった。
ふとした時、なにかの拍子に「セガユーザー」だったことが引っかかる。何処かでアイデンティファイしている自分がいる。いびつな物を好んでしまう。決して一番になりえない。
セガはドリームキャストを最後に家庭用ハードから撤退してしまった。キッズだった僕達の背中にちょっとした業のようなものを負わせたままである。
この文章を亡くなってしまった任天堂の岩田社長、そしてメガドライブやサターンを選んでしまった全国の「友」たちに捧げたい。
追記
2015年9月
スーパーファミコンの隠れた名作の記事を書いてしまいました。セガファンのみなさん、すみません。まあ上にあげたメガドライブのタイトルには勝てないんですけど、やつらスーパーファミコンもなかなか面白いのが多くて・・・。
⇨⇨⇨ スーパーファミコンのおすすめ名作ゲーム10選!! ちょっと隠れた良作を紹介する。
2019年3月
ついに出ますね。セガもミニブームに乗っかってメガドライブミニを発売します。
2019年5月
収録タイトルや仕様についての情報をまとめました。現在40タイトル中、20タイトルが公開されました。僕があげた名作も当然含まれていますね。幽遊白書が入っていることに感動。うれしー。