自然科学分野は、数学、物理、化学、生物、地学からなる理系科目。文系出身の方や、私のような大学受験から何年も離れてる学生にとっては相当に負担のかかる勉強の大変な科目群です。どのような本(参考書・問題集)を使って学習を進めて行けば良いのかが難しいところ。 私の独学での地方上級合格経験をもとに勉強法と合わせて、おすすめの良書を紹介していきます。
自然科学分野はあまり重要ではない。
正直、公務員試験におけるウェイトは低いです。地方上級では数学・物理・地学が1問、化学・生物が2問程度の出題です。自然科学と人文科学どちらに重点をおくべきか? と問われれば迷わず、人文科学と解答します。自然科学は勉強時間に対して得点がついてこないコストパフォーマンスが悪い科目群です。
戦略としては2教科は学習して、残りは捨てるというので構いません。だいたい5割くらい取れたらラッキー。そのような心構えで望むのが良いでしょう。
ではどの科目を学習すれば良いか? おすすめは生物・地学でしょう。これは勉強しやすく、計算問題の理解が不要でなじみやすいからです。暗記の量も人文科学の世界史・日本史・地理に比べて少ない。自然科学分野のなかでは比較的勉強の効果がストレートに出やすい科目だと思います。
生物・地学
自然科学分野の中では比較的取り組みやすい 科目です。
問題集を解きながら、理解できないところ、流れが掴めないところは参考書に返って学習する基本的なスタイルでいきましょう。
STEP1 基本知識はセンター試験用の参考書でインプット
参考書は公務員試験用ではなく、センター試験用のものを使います。「面白いほどとれる本」の出番です。この参考書は図を使って丁寧に書かれており、その名の通りとても面白い。じっくり勉強出来ないのが難点。自分の大学受験時にこのシリーズがあったらなーと毎度思います(笑)
地学についてはこの本では多少、オーバーキル=やりすぎかも知れません。ページ数も多いので「スーパー過去問ゼミ」と照らし合わせながら頻出分野だけ、振り返ってながめるのが良いでしょう。
STEP2 問題集を解いてアウトプット
これは悩ましいところです。自然科学の問題集は網羅性が低い。これを一冊やっておけば大丈夫という種類のものが少ないのです。私も数冊、ジプシーしましたが、取り組んだのは下記二つです。
まずはおなじみ「スーパー過去問ゼミ」ですね。

公務員試験 新スーパー過去問ゼミ5 自然科学 (公務員試験新スーパー過去問ゼミ)
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ただし、スーパー過去問ゼミではわかりにくいし、いまいち頻出が分からないので「出るとこ過去問、セレクト55」を使用しました。

公務員試験 出るとこ過去問 自然科学 セレクト55 第2版 (公務員試験 過去問セレクトシリーズ)
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スーパー過去問ゼミは捨てて「セレクト55」だけ取り組むというのも良いと思います。正直「スー過去」の恩恵はあまり感じませんでした。
頻出分野はどこか?
生物は残念ながら頻出分野は絞りにくいです。どこからでもよく出題されている印象でした。万一勉強してないところが出たらと不安にさせられる。これが怖いところですね。
地学は山を貼るなら「地震」「気象」「天文(太陽系)」ですね。「地質」もありそうですがこれは覚えるのが難しかったです。
数学・物理・化学
これらの科目は得意であれば良いけど、いちからやるのは厳しいです。仮に手をつけるなら化学から、上述の「出るとこ過去問、セレクト55」から入りましょう。暗記の部分と計算問題ありますが、暗記だけでも構いません。
数学と物理については直前に学習する「過去問500」はひと通り解いておく、これに載っている分野については余裕があれば覚えていくというスタンスで良いでしょう。
※色々紹介していますが、最強の問題集は過去問500です。

地方上級 教養試験 過去問500 2020年度 (公務員試験 合格の500シリーズ6)
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分野を絞るなら物理については余裕があれば「力学」と「電気」くらいをやってみる。私はいちおう理系なのですが、数学と物理は苦手でした。もちろん公務員試験の問題演習でもほとんど解けませんでした(苦笑)。
地方上級だと数学の問題は穴埋め形式のものもあります。これはテクニックというより悪あがきですが、方程式を解く感覚で適当に「0」もしくは「1」を入れてみる。すると選択肢が3つくらいに削れることも多い。あとは運に任せるですね。
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公務員試験は範囲が膨大、効率的な合格を目指すなら取捨選択が大事です。特にこの自然科学ではウェイトがあまり高くないので、勉強時間の配分をどうするか試されるところでもあります。過去の専攻と特徴から絞っていくのも面白いところです。もちろん今となってはですけど・・・。
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