2019年冬アニメ、ケムリクサが予想以上に面白いので感想と考察記事を久しぶりに書いてみることにしました。
この放置ブログでアニメ感想記事を書くのはほぼ3年ぶり。3年と言えば0歳だった子は3歳になるほどの長い年月です。ほんとお久しぶりです。(なんだこのク○ブログにありがちなどうでもいい書き出しは!)
ケムリクサ 2話終了時のインプレ
1話を見た時点での率直な感想
これって「けものフレンズ」をハード&ビターに焼き直した感じなの?ケモ耳娘いるし、かばんちゃんポジの人間いるし、セルリアンにジャパリバスまでおる。 意外と面白そうだから出来ることならあの騒動がない状態で見たかったな。アニメけものフレンズのヒットはたつき監督ばかり取り沙汰されるけど、やっぱ吉崎観音先生のコンセプトデザインがあってこその奇跡だったのよねー。
など一通り誰もが思いつくような感想が浮かびました。
少し1話はフラットな視点で見るのが難しかったんですね。そこそこなアニメと言った印象でした。けものフレンズに教えてもらった通り「2,3話見てみないと真価は分からない」ことは分かります。我々はかしこいので。まあ監督への信頼もあるので次も見てみるか。そんな位置づけでした。
2話を見た現時点での感想
たつき is Back
やっぱこの人凄いです。愛らしいキャラクターの動き、圧倒的に畳み掛けてくる情報量と続きが気になる引き。見るこちら側の肩の力も抜けたのかとんでもなく面白い、いや、めっさ面白い。
まるでシステムの分からない新しいRPGを手探りで進めているような感覚。最初は操作も分からず前作と比較して(笑) クソゲ感否めずとなるが、慣れてくるに従って面白さが分かってきた状態。電源の切り時を逃したあの感覚。それが2話。
いけません。これは頭の中であれこれ考えて寝れないパターン。とりあえず何か書いて整理しましょう。
最終回時点での雑感はこちらへ
前提
- ネタバレあります
- 1話、2話視聴済み
- Web版(同人版)2010~2012年は未視聴
- 公式サイトはさらっとチェック
- たつき監督の趣味のアニメは2話視聴後にチェック済み
前日譚 たつき監督の趣味のアニメ
たつき監督の趣味のアニメ(はじまり、0.5話~0.9話)は2話視聴後の勢いで観ました。本編と繋がる重要な情報が多く満足できる反面、見るんじゃなかったと半分は後悔してます。死んだ仲間が普通に喋って動いているありし日の描写、前日譚が綴られているのでショック。視聴は計画的に。
あらすじ・登場人物・現時点で判明した設定など
あらすじ
赤い霧に包まれた、荒廃した建造物に囲まれた人気の無い世界を舞台に3人の姉妹が生き抜く物語。物語の中心的人物でまとめ髪の特徴的なりん、猫耳でいつもおっとりしているお姉さんキャラのりつ、メイド調の服に身を包み天真爛漫なムードメーカーりな。
謎多き世界でこの姉妹が目指すものは一体… (イントロダクション)
1話
朽ち果てた建物が並ぶ荒廃した島。周囲は赤黒く、空はどこまでも暗い太陽の光は感じられない世界。りん・りな・りつの'3'姉妹は残り少なくなった水を求めて島を探索している。
りんとりなは島に残る最後の水を発見するも、拠点に戻る途中見るからに禍々しい謎の生命体である「アカムシ」に襲われる。りんはりつの遠隔サポートを受けながらアカムシを倒すが戦闘力に劣るりなが別のアカムシに襲われて消滅してしまう。
またしても仲間を失った悲しみに暮れるりんとりつ姉を励ますのは、消えたはずのりなだった。消えたのはりなこ。りなっち、りなじ、りなよ、りなむで残り4人のりなが存在している。
大切な水を拠点である路面電車上のプールに吸い上げる。水を得た「みどりちゃん」には緑色に輝くケムリクサが実っていく。
-
収穫を楽しむ姉妹の前に突如プールに現れたわかばと名乗る少年。これまでの旅で警戒心が高まっている姉妹はわかばがアカムシでないかと疑い、縛り付けて尋問を重ねる。わかばにはアカムシ対策のケムリクサは通じない。
そのうちに新たな大型アカムシの反応を検知。
わかばを連れてアカムシ退治に出かけるも、りつとりなはアカギリに阻まれアカムシを捉えることが出来なかった。わかばは嗅覚・触覚を駆使し身を挺してりなを助け、アカギリに紛れるアカムシを炙り出すことに成功、りんが無事にトドメを刺す。
危険を顧みなかったわかばの行動と明るさにりんは今までに感じたことがない感覚を覚えるのだった。
2話
わかばの貢献もあり大型アカムシの撃退に成功した。自分たちと異なる特徴を持つわかばの正体にはまだ疑念があるがしばらく生かして様子を見ることに。
水を得たことにより島外の探索も可能になった。りつはりんに姉妹の今後についての決断を委ねる。りんはわかばがもたらす身体への影響=「顔が熱くなる」について報告。
ひとまず灯りとして利用できる黄色いケムリクサを補充する依頼を受けたりんはわかばを連れて行く。島やケムリクサ、姉妹の力に喜びを隠さず一々驚くわかば。
道中小型アカムシに襲われつつも無事に黄色いケムリクサが実る場所へたどり着く。これまでの経緯や「好き」について話し合う二人。わかばはりんを気づかい、自分も姉妹の力になることを伝える。
りんはわかばの妙な強さと明るさに関心すると同時に、やはり顔が熱くなる感覚を覚える。
拠点に戻るとわかばが道中に拾ったケムリクサが青く発光しはじめた。姉妹も見たことがない新しい色。わかばの好奇心旺盛な態度と言葉にあてられたりんはもう一度島外へ出ることを決意する。
わかばを加えたパーティは路面電車に乗り込み、ニジマへ向かって動き出す。
りんはわかばのおかげで決断できたこと、りなよを救えたことの謝意を伝えるが、島を移動するたびに誰かが死ぬ、次はわかばの可能性高いと脅すことも忘れないのだった。
オープニング・プロローグ
というわけで、新たな島へ向かうところでオープニングテーマである疾走感溢れるロックチューン「KEMURIKUSA」が流れて2話まで終了。可愛らしいキャラデザの雰囲気からするとハードすぎる曲調なんですが、あの場面で初めて流れてドハマリ。良かったです。
実質2話までがプロローグ。みどりちゃんの力で動く路面電車に乗り込み、わかばを加えて次の舞台を目指すロードムービーの始まりと言った感があります。
漂う重苦しさと希望
わかばくんに出会うまでの3姉妹はギリギリの状態。仲間を失い続け最後の場所としてイチジマに戻ってくるも、対アカムシ戦線を維持するための「水」も心許ない状況。りんとりつは会話の端々に終わりへの覚悟を滲ませてきます。それでもまだ折れてはいない姉妹を守りぬく想いの発露。
天真爛漫なりなちゃんや、ほんわかしたりつねえの態度でボヤッと隠匿されてるけど隠しきれない、ともすれば余計に苦しさが伝わってくる。本当に上手い見せ方ですね。
そんな姉妹の元に現れたわかばは予想外に希望となる存在でした。能力的にも性格的にも、ジリ貧の戦いを続けていたりんや姉妹の趨勢を変えうる大きな出会い。わかば抜きだと島を発つ決断は難しかったんじゃないかな。
島を移動するたびに誰かが死ぬ外界の厳しさや、明らかに体調がすぐれないりつを見ると今後も安心は出来ないのですが、それでも重苦しい雰囲気を押し返せそうな希望の芽が出てきた今この時点が少し心地良い。まさに「若葉」ですね。
登場人物
三姉妹
- りつはケモ耳のおっとりしっかりお姉さんタイプ。天女のような袖口の広い和服を来ている。みどりちゃんを操り、索敵や防御に活躍。ケモ耳の特徴通り、聴覚が発達している。1話時点で目の下にうっすらクマが浮かびやつれた様子。
- りんは主人公格のキャラクター。張り詰めた表情を崩さず警戒を怠らない。ピシッとした服にマフラーを着用。三人の中では戦闘能力が一番高い。大型アカムシ戦闘における要。視覚が発達している
- りなは天真爛漫な妹キャラ。メイド服を来たマスコット的な存在。りなっち、りなじ、りなよ、りなこ、りなむに分裂している。食べた金属を武器にして戦う。戦闘力はまだまだ発展途上だけど強敵にもひるまないハートを持つ。
三姉妹とも赤い髪が可愛らしいデザイン。服装がそれぞれの性格とマッチしすぎてます。自分たちを「ヒト」だと認識しているが、我々からすると人外ですね。
過去一緒に旅をしていた姉妹の存在も会話の中から伺えます。りく、りょく、りょう。かつては六姉妹だったもよう。(前日譚趣味のアニメにてりつはりくのことを「りくねえ」と呼んでいます。三姉妹では明らかにお姉さんなのに色々想像して泣けます)
姉妹の名前
りく・りょく・りょう・りつ・りん・りな
皆「り」から始まる名前。三姉妹だけでも初見時は混乱してしまいました。りなっち~りなむの件もありますし。この記事でも間違い多発してるかも知れません。
ケムリクサの真ん中。り’s → リズとでも呼ぼうかな。なんかそんな素晴らしい作品がありましたね…
わかば
水から出てきた少年。名前以外の記憶を一切もたない。好奇心が旺盛で恐れよりも先に人助けを優先する時がある。緑ケムリクサの攻撃は効かない。逆に傷が治ってしまう。三姉妹よりも嗅覚と触覚が優れているが、普通の人間の範囲内なのか不明 。
三姉妹とは違うタイプの種族だがこちらもヒトを自称している。視聴者からすると姉妹よりも人間に近い存在に映る。身体能力も人間に近い。姉妹とわかば間にある「ヒト」のコンフリクトは実は物語に大きく関わってきそうで注目しています。
わかばのキャラ
余談です。初見時はあまり印象がよくありませんでした。命も関わる緊迫した状況なのに、好奇心を優先させすぎてることに違和感。声もなんだがわざとらしいオカマぽっさがあり。男キャラを出すな!と発狂したりはしませんが、出すならもうちょっとだなと。
ウザさを感じるすんなり受け入れ難いキャラといった印象でした。1話見た時点でソコソコという評価になった理由の一つかも知れません。
ところが2話まで見て印象が変わりました。この記事を書くために何度もリピートして見ていたら声もあっというまに慣れていきました。もうこの声じゃないとわかばじゃない!ってところまで飼いならされた次第です。
けものフレンズのサーバルちゃんも当初は棒読みボイスなどと言われたものですが、最終的にはあの声じゃないと駄目と評価に落ち着きました。アレに近いのかもと思ってます。
アカムシ
機械を思わせるメカニカルな生命体。ヒトを襲ってくる。断末魔の声は人間に近い。アカムシには大型小型が存在する。緑のケムリクサの力で倒すことが出来る。
小型のアカムシは人間と同程度のサイズ。
人畜無害なムシ
アカムシに似ている人工物のような生命体だが、こちらは人畜無害。ヒトを襲ってこない。ここでは暫定的にシロムシと呼びます。
アカムシからシロムシへ
大型のアカムシを倒すと消滅するが、小型のアカムシは血を吐き出すとともに無害なシロムシに変化する。
6人で旅をしたの残酷さ
りん「水を探しに6人で旅をした」
このセリフはわかばには正確な意味が伝わっていない。りんは「りん・りつ・りな・りく・りょく・りょう」の6人ですが、わかばは「りん・りつ・りなっち、りなじ、りなよ、りなむ」の6人だと解釈しているでしょう。パーティの離脱者についてわかばが知る重い話がありそうです。
ケムリクサと色
作品タイトルのケムリクサ。謎が多いアイテムです。ちなみに私は煙草吸いますが最近高いですね。
2話では様々な種類のケムリクサの存在が明かされました。ケムリクサは色によって生える場所が違い、様々な効用があるようです。
ケムリクサの種類まとめ
- ミドリ
緑色に発光するケムリクサ。ミドリちゃんに水を与えることで成長し収穫することができる。緑色のケムリクサはアカムシに対抗するための大切なエネルギー源。ケムリクサの力でアカムシに攻撃することが出来る。わかばにぶつけると傷が癒える - キイロ
島に自生している黄色に発光するケムリクサ。発光時間が長いため灯りとして灯りとして利用できる。姉妹はランタンに入れたり、吊革にくっつけたり電灯のように利用している。 - アイ
アイちゃんと呼ばれている藍色に発光しているしているケムリクサ。水のある位置を示すことが出来るらしい。姉妹はガラスボールの金魚鉢に入れて大切にしている。島に存在する水はもうないことまで分かる。 - アオ
キイロ狩りの道中に拾ったケムリクサ。当初は発光していなかったが、わかばポケットに入れて持ち運ぶことで青色に発光した。しばらくすると発光は収まってしまい効能は分からない。藍色のアイちゃんとは区別されている。 - 赤・ピンク系
正確な色・名称は不明。赤系統の色のケムリクサ。赤・紫・ピンク・マゼンダなどと表現したくなる姉妹の体内にある草。このクサが壊されない限り姉妹の命は大丈夫らしい。発光するタイミングは心が動揺した際なのか? - 使える/使えないケムリクサ
姉妹には使えないケムリクサも存在する。りんは青色のケムリクサが使えないと思っていた。りつはわかばが発光させた青色のケムリクサを見て、新しい色の存在に驚いた。 - 発光状態
ケムリクサは未発光↔発光と状態がある。刈り取るとしばらく発光が続くキイロや、わかばが光らせた青。光を放たなくなったら終わりではなく再度発光させることが可能な種類もある。
姉妹の体内に存在するケムリクサの色
りんの体で発光した赤系統のケムリクサ。最初は赤に見えました。赤は言わずもがな外敵であるアカムシと同じ色。そのため今後姉妹がアカムシ化すると言ったハードな展開があるのか?と考えましたが、2周目を視聴し改めました。
1話の衝撃的なシーン。アカムシと相討ちとなり消滅していくりなこ。ここで明確に赤色と区別されています。おそらくりんの体で発光もこの色だと思います。
形状のモチーフ
ケムリクサは種類によって発光色のみならず形状が違います。キイロは銀杏(イチョウ)の葉、りんの体内のピンクはタンポポの葉っぽい。植物に詳しい方なら分かるかも知れませんが私には識別できませんでした。後日また調べてみようと思います。
色のモチーフは虹なのか?
ケムリクサは現時点で5種類登場していますが、他も今後登場しそうです。
赤→橙→黄→緑→ 青→ 藍→紫
ぱっと思いついたのは虹のスペクトラムの7色です。赤はアカムシの色ですが、黄、緑、青、藍と登場しています。しかしこの説だと紫が怪しい。りなこが消えた時の色は紫とも言えるしピンク、マゼンダ系とも言える微妙なところですね。アカムシもケムリクサの一種を動力源としているのでしょうか?ちょっと無理がありそう。
五感
この荒廃した世界を生き抜くには、アカムシと戦うための力が必要になります。ケムリクサの力を利用し大ダメージを与えることが出来るのですが、それ以外にも戦うための基本的な力が必要。
3姉妹は普通の人間のように見えない並外れた能力があります。りんは身体能力・戦闘能力が高く大型アカムシ一体なら優位に渡り合える。りつはミドリチャンを介した防御・拘束や周囲の状況を探ることが出来る。りなは分裂しており複数人で戦闘に参加しりんの目が届かない範囲を守る、スカートの中から食べたものを取り出して(草www)武器として扱える。
それぞれ特徴のある良いパーティです。
五感の差
改めて気になる点が五感の差。
OP?(2話エンディング)より。OPは曲も含めて格好良いのですが、仲間たちが死を意味するピンク・紫に包まれたあと3人で並ぶこのシーンがめっさ熱い。
りんは目、りなは舌、りつは耳が発光しています。これは他の姉妹よりも感覚が優れていることを表しているのでしょう。りなの舌は水の存在を検知するくらい冴えてます。りつはケモ耳で遠くの方の音を聞くことが出来ます。りんは視覚が優れており見張り役も買って出ます。
姉妹は同一の種族に見えるのですが、五感の性能に明確に差があります。
りつは青色ケムリクサの発光を識別できないシーンがありましたが、体とともに目が弱っていると解釈するよりも元々出来ないのかな。死の予感漂わせまくりなのでそう思いたい。りなこも遠くは見えないと言っていたのできっとそうでしょう(懇願)
わかばの五感と活躍
個人的にケムリクサで好感度が高かったポイントは、わかばが戦闘に役だったことでした。バトルガールの中に無能なボーイが放り込まれる構図は良く見るのですが、そのポジティブな態度だけで奮起を促すパターンが多い(気がします)よね。それも熱いのですが「お前別にいなくても良くね?っつかそのハーレムポジション俺と代われ」的なモヤモヤを感じることが多くて。
わかばは3姉妹よりも優れた五感のうち2つ触覚と嗅覚を活用してアカギリに潜む大型アカムシの討伐に貢献しました。
物語的に天性の思いやりや犠牲心、好奇心を示すことでりん、そしてパーティに変化を促す役割があるのは予想できますが、アカムシとの戦闘でも他者にない特徴で貢献してたのは嬉しかったですね。
五感でいいの?
五感だと考えると当初の6人と合わないんですよね。なんとなくバランスよく五感を分かち合っていて欲しい希望。死んだパーティから離脱した3人はどうだったのでしょうか?誰か一人第六感の保持者が存在するのでしょうか?
舞台と行き先
1話・2話の舞台は長崎県にある産業遺構、みんな大好き軍艦島がモデルの荒廃した島でした。姉妹やわかばとの会話から他にも島が存在すること、以前に進んで見るもアカギリ・アカムシに襲われこの島まで撤退してきたことが判明しました。
先にあるいくつかの島
- 一島 イチジマ・・・1,2話の舞台、姉妹は引き返して来た
- ニ島 ニジマ・・・となりの島 水がない
- 三島 サンジマ・・・水がない、アカムシが多い
- 四島 ヨンジマ・・・橋を渡る、以前到達したがその先は未知
- 五島 ゴジマ
- 六島 ロクジマ・・・向こう側には湖があるかも知れない
一島が軍艦島だとするとニ島はジャパリパーク!九州になりそうです。そして湖ということは近畿の水がめ「琵琶湖」の存在を期待してしまいます。りつは決意を固め再びロクジマの向こうを目指すことにしました。
地図上で四島付近を指すりん。岡山香川あたりだろうか。しかし現実の西日本の地図には見えません。
キラキラしたエフェクトと「好き」
ケムリクサの物語は何処へ向かうのか?
物理的な場所については上述した通り、水をもとめてかつて姉妹が断念したロクジマに向かうものと思われますが、その中でケムリクサは何を描いていくのでしょうか。
作品の大事なテーマとして「好き」というのがあります。
- りつはみどりちゃんを大切に育てること
- りなは食べること
- わかばは好奇心が働く対象を見つけること、不思議なものを知ること
たつき監督が公開した前日譚である趣味のアニメは、離別した他のメンバーも含むそれぞれが「好き」について語るエピソードとなっています。りょうも「わかばと”同じく”分からないことを知ること」などが描かれています。
好きなものについて触れる・語る時、キラキラとしたエフェクトがキャラを取り巻きます。りな、りつ、わかばが「好き」に接している様子からは、全般を覆う暗い空気と絶望に負けない希望のようなものが見えてきます。
しかし2話でも明らかになった通り、りんだけが自分が好きなものがなんなのか自覚していない。りんの心は張り詰めている状態、仲間を守るので手一杯。皆が大事にしているのは分かるが、自分は「好き」にウツツを抜かしている場合ではないと言った感じ。
物語におけるひとまずのゴールは水の心配がない地域にたどり着くことやアカギリ・アカムシの完全な討伐とともに、りん自身で何が「好き」であるか気づき表現することにあるでしょう。
でも視聴者は知ってる
りんの「好き」はなにになるのか?視聴者には最初から答えが示されています。好奇心に溢れ、相手を思いやる態度を示すわかばを見ると顔が熱くなってくる。ついでに体内のケムリクサも発光する。
それは「恋」の類だよと教えてやりたいのですが、アカムシの疑いもあるわかばのことは簡単には信用できない。犬のように扱ってしまう。今や懐かしの濃厚なツンデレを期待してしまいますね。
2話時点ではわかばが「毒」と解釈したのは最高におかしみがありました。りんはいつ自分の「好き」に気づくのか?どのように伝えるのかが楽しみなところです。
1話にてわかばくんが水の中から登場した際にキラキラとしたエフェクトがかかっています。溺れかけてたわかばが喜んでるとしたらさすがにマゾ過ぎて引くのでりんの視点でエフェクトがかかったで良いでしょうか? つまりは最初からだったのですね。ああ~~
謎・考察ネタ
ここからは謎や疑問点や、時に雑な予想を並べていきます。ここまで重複する話題もありますが、ザーッと書き出します。つーかこの記事はここだけでも良いのではないか。特にダラダラとあらすじなぞ書く意味あったか?
姉妹
- 姉妹は何者なのか?本当の姉妹なのか?
- 姉妹はどうしてこの世界に存在しているのか?どこから来た?
元の文明とは関係のない存在っぽい - りつ姉が弱っている理由は?
みどりちゃんの使いすぎ≒ケムリクサの吸いすぎ。それともアカムシにやられた傷のせいなのか - りつ姉が発光色を判別できないのは弱ってるせい?
- りつ姉の耳はケモ耳だけ?
現時点でりん・りなのような人間耳は露出させてない - りつ姉いくらなんでも死を予感させすぎ
どうか死なないでください、泣いちゃう - りなちゃんは分裂しているが、他の姉妹は分裂しないのか?
- りな三何処行った?
- りなちゃん達の見分けはつくのか?
目を閉じた個体が必ずいるのは分かるが他に手がかり無し - りなちゃんズはりなこの死を悲しんでいない
サイコパス感。哀の感情が欠落してるか弱い - りんが「好き」に執着しないのも似た性質に由来するのかも
- 姉妹の食事
水と緑ケムリクサがエネルギー源か?他の姉妹はりなちゃんのように食べないのか? - 姉妹の血
りなこ消滅時に出血した描写は見られない、わかばの出血にアカムシを重ねることから血がながれない種族か - 姉妹に恋という概念はないのか?
りつ姉はわかばくん呼び、男女の概念はありそう
わかば
- わかばくんはどこから現れたのか?
人間説。イチジマの最後の水の中、つまりは船の中の機械でコールドスリープ - わかばくんはみどりちゃんから生まれた?
人外説。みどりちゃんのつると服の紋様が同じ。わかばと言う名前もピッタリ。だから緑ケムリクサで治癒する。正体は緑ケムリクサの変異かも知れない - わかばくんが記憶を持たない理由は?
- わかばくんは離脱したメンバーの特徴を持つ?
りくのように温度に敏感な触覚。りょくと同様に知ることに喜びを見出す。他のメンバーと関連があるのか?
ケムリクサ
- ケムリクサってなんだ?
ミドリやキイロは木から収穫できるので植物か。はたまた失われた文明が持っていたテクノロジーか? - ケムリクサの成長には水が必要なのか?
みどりちゃんには水が必要、アイちゃんは水の中で働く。島にはもう水がないはずだがキイロの木から収穫可能っぽい - 青ケムリクサの効果は何?
なぜわかばくんだけが発光させることが出来たのか? - 姉妹のケムリクサ
姉妹のケムリクサの色はピンクか紫?赤は違うと思う
姉妹ケムリクサ説:姉妹自体がピンクのケムリクサ - 姉妹がケムリクサ
だから水が必要、りんは水を使わずケムリクサしかつかわなかった。 - 姉妹の遺骸は葉っぱの模様が刻まれた物体(水晶?)として残る
光を失ったケムリクサか?青の例から再び光らせることは可能?すなわち死んだりく・りょく・りょうの復活の目がある。やったー。
アカギリ・アカムシ・ムシ関連
- アカムシは無機物・有機物?
人間が廃棄したロボットのようなものか。 - アカムシのモチーフはあるのか?
名前の通り虫っぽい動きをする - アカムシはなぜヒトを襲うのか?
姉妹、わかばくんどちらの種族も襲う対象 - アカギリの発生原因は?
- アカムシの発生原因は?
無害なシロムシがアカギリに触れることによりアカムシに変化する説 - アカムシの消滅時は機械っぽくない
動物のように赤い血が流れる、断末魔の叫び声が人間っぽい。元人間説。嫌やなコレ。 - アカムシ=機械×動物 vs 姉妹=植物 の構図
- しかしアカムシの消滅と姉妹の消滅のエフェクトは似てる
アカムシもやはりケムリクサなのかも?
りなことアカムシ消滅時のエフェクトは色違い。どちらも葉脈だけとなった葉っぱが空中に舞い上がってゆく。姉妹・アカムシもケムリクサ説。
上でケムリクサ発光色のモチーフは虹との予想を立ててみましたが埋まって来ました。
- 赤 アカムシ
- 橙
- 黄 キイロ
- 緑 ミドリ
- 青 アオ
- 藍 アイちゃん
- 紫 姉妹
あと橙(オレンジ)しか残ってないことになるので少し寂しいですね。尺の長さ的にもう少しケムリクサの種類があった方がワクワクします。
舞台と世界の荒廃
- 舞台は日本列島(が変化した姿)か?
- 海水は何処へ消えたのか?
- 文明はどうして滅んだのか?
- 前日譚では夕焼けの空程度の明るさ
話が進むにつれて暗くなって行った。アカギリとは別の霧が立ち込めているのか?ずっとダークな絵面が続くのか? 出来れば明るい背景のシーンも見たい希望 - 前日譚で立ち寄った場所のモデルは?
- OP(2話エンディング)
ワクワクする未知の情報がいっぱい。最初に鉄道の走る都市を高速で駆け抜ける。大阪か? 廃遊園地、廃工場、橋。橋はサンジマからヨンジマへの橋か? 遊園地ではない方のスペースシャトルがかなり気になる。宇宙も関連するのか?その手前に出てきた大きな車輪はなんだろう?関西にあんな構造物あるっけ?
雑で申し訳ないのですが、思いつくままに並べると結構な量になりました。まるで作中のわかばくんのように好奇心がとまらずアレコレ妄想してしまう。
第3話以降これらが徐々に明かされること楽しみで仕方ありません。
また落ち着いた段階で、他の人の考察も読んでみたいですね。私以上の急性ケムリクサ中毒者の手によって、すでに上記の謎の答えが提示されてるかも知れません。
続きが気になって仕方がない
久しぶりにアニメの感想考察を記事にしてみましたが、自身の文体やペルソナがいまいち掴めてません。はてなブログの書き方もだいぶ忘れてる始末。リアルなケムリクサ=煙草の消費も半端ない速度です。
ただケムリクサは2話時点で謎や考察ポイントが多く、ビター&ほのかに漂う甘さがたまらない、全キャラクターがすでに愛おしく幸せを願わずにはいられない、引きも最高に面白い、たつき監督は神という勢いで書きました。
あれこれ妄想しながら次回以降を楽しみに待ちたいと思います。
追記
この記事での興奮は間違いではなかった素晴らしいアニメでした。最終回放送直後の感想を書いています。
⇒⇒⇒ケムリクサ 12話 最終回 感想 ~ ビターな世界に訪れたとびっきりの明るい光 - カモメのリズム
ケムリクサを最速で視聴するには?
ケムリクサは Amazon プライム・ビデオで最速配信です。
毎週水曜日の22:15頃より放送より少しだけ早く視聴が可能です。
なおケムリクサ1話は永久無料配信 とのこと。リンク先からレンタル0円を選択。
けものフレンズの1話は終わってみるとけものフレンズの全てが詰まっていると表現して良い、何度も繰り返して視聴する人が続出の伝説的な回になりました。ケムリクサの1話もそのような扱いになるのでしょうか?
追記
Twitterなどからアクセスいただき、ありがとうございます。考察班の皆さんもやはり活発に動かれているようで嬉しいですね。こんな作品投下されちゃ盛り上がらずにはいられないですよね。
また、はてなブログ「アニメのおすすめなどを語るブログ」のゆっちーさんに当記事を紹介していただきました。こちらのブログでは1話から感想考察記事を書かれています。OPの3人の笑顔、りんとわかばが二人で並ぶシーン、吉凶の予感で気になります。
ウルトラジャンプ にたつき監督作の漫画が連載!
みなさま、ウルトラジャンプは読まれましたでしょうか?なんとたつき監督作のケムリクサの漫画が掲載されています。
「ケムリクサ~わかばメモ」という形でなんとわかば視点から描かれた話になっています。3Dモデルを漫画として落とし込む手法も違和感なく、アニメ放送中とあわせてこんなことやり遂げる、しかも連載っぽい。たつき監督は神。
趣味のアニメと同様、見ずともアニメは楽しめると思うのですが、中毒者は摂取して損なしです。(今見たらAmazon売上1位、普段がどれほどかわかりませんが、ケムリクサ効果?)
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