今を楽しもう。物事を上達させる秘訣、意識のはなし。

趣味の一つにギターを弾くことがあります。

10代のころギターに出会いかなりの時間が経ちました。別にパーマネントにバンド組んでるわけでもなく、時々誘われてライブに出たり、宴会の余興で伴奏したりで「趣味がギターです」って言えるようなギリギリ。ただ暇があれば触るなどして続けてきました。

 

ギター上達の速度があがった。

細々と続けてきたギターですが、ここ数年でかなり上手くなった。正確には上達の速度があがったと感じています。(当人比だけど胸は張ってますぜ)

これには理由があって、意識の向け方を変えたというか、ひとつだけ決めた簡単なルール従ったことが大きい。それは 「弾いている今を楽しむ」こと。

弾いてるときはそのことに集中。ノリノリになって楽しむ。弾けた or 弾けないにフォーカスを当てない。今、弾いてるこの瞬間を楽しむの自分ルールです。ギターを手に取る際に声にこそ出しませんが「これから楽しく集中して弾く自分」を思い浮かべ、ルールを確認するクセをつけました。

新しいフレーズを身に付ける時間が取れなければ、持ってるフレーズや曲を楽しんで弾く。楽しいから自然とギターを手に取ることも多くなる。最初は手強いように思えるフレーズも「あれ? いつの間にか弾けてる」、この回数が多くなりました。「じゃあ、次はこれ試してみようか」と好循環が続くのです。

 

 意識は何処を向いてるのか?

このルールをつくる前は、弾けないとイラつくから反復練習。気絶練習法的な感じで、機械的に指を動かしてたりしてました。まあ苦行なので上手くいかないフレーズが出た時に、途中で諦めてしまう。譜面覚えるのもめんどくさくなってくる。こんな状況に陥りがちでした。

繰り返しの努力に耐えてこそ上達するとか考えたり、曲を完璧に弾けるようになるべきとか、バンドの足引っ張ってステージでダサいかっこしたくないとか、技術力の維持のためにとか、○○と比べるとまだまだ足りない、のように駄目なときは「今」以外のことに意識が向いているんですね。

これを乗り切るには「根性」という簡単には手に入れられない別の能力が必要になってきます。大変で効率的ではありません。

 

そもそもギターは本来的にサイコーに楽しい物です。練習することを目的にはしない。仮に練習であっても、練習=修行ではない。「弾いてる今を楽しむ」チャンスなのです。

 

 物事の上達の秘訣。

「取り組む今を楽しむ」これってあらゆることに使える上達の秘訣だと思います。

この文章に至ったきっかけは、水彩画教室の先生でいらっしゃる id:watercolorhollow さんのこのエントリー。

suisai.hateblo.jp

  

一部要約させていただきますと「上達する生徒さんは人と比較せず、たのしみながらのびのび描いている」とのことです。多数の生徒さんを見て至ったこと。僕個人の体験よりも説得力のあるものです。僕の自分ルールに判を押して下さったと!勝手に嬉しくなりました。

絵や楽器、文章やブログもそう。スポーツや筋トレ、プログラミングにwebデザイン、はたまた仕事だってそうでしょう。振り返ってみると上達してるあいつやあの子は一番楽しんだりしてませんでした?

 

Be Here Now - 今、ここ。

この態度は天性のオプティミストだけが持つナチュラルボーンなギフトではありません。後天的に身につけることが出来るものです。早いとか遅いとかもありません。

僕はペシミストでした。かなーり長いこと悶々と生きるくらやみのような日々を送っていました。あれこれ迷走した挙句にようやく一つの光を見出しました。それは「過去でも無く未来でも無く今を生きる」ということ。これが出発点。

では好きなギターで試したらどうなるだろう? と生まれたのが「今、弾いてるこの瞬間を楽しむ」というルールでした。目的は上達では無く、今に集中することだったのですが、実感として上達のスピードが上がったのは驚きでした。仮に客観的な上達は無かったとしても、楽しい時をいくつも過ごしたので損は無し。すごい。

 

何かに取り組まれている方、始めてみようかなという方、行き詰まっている方。まずは次の一回だけくらいの気持ちで良いので試してみましょう。

「取り組む今を楽しむ」 

もちろん各々の技術論は大事ですが、これを何より念頭に置いてやってみる。楽しい上に意外と上達してる、そんな世界への入り口です。

 

まとめ

  • 根性を要する修行だけが上達の秘訣ではありません。
  • 取り組む今を楽しむ。これがいちばんの上達の秘訣です。
  • この態度は後天的に身につけることが出来ます。 

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ジミー・ペイジやスラッシュのようにクラシックなギターヒーローも好きなんですが、ボーカリストの弾くギターも好きです。Pixies のブラック・フランシスや Nirvana のカート・コバーン、Zazen Boys の向井秀徳も然り。自身の創る曲と完全に融和したギターも好物です。テクニカルで正確にうまいより、カッコイイが大事。といってもカッコよく聴かせるうまさってのがありまして、そっちのほうが方が好きということです。

この間に得たギターの具体的なコツってのは「左手のミュート、休符を弾くこと」とか「オルタネイトに縛られないリズムキープ」などなど。こちらもキリのない楽しいお話があるのでまた別のエントリーで。